質問と答え
はじめに
宗教に携わってきた方たちは、人生において何らかの不幸や苦しみを体験し、救いを求めて入信されたものと思います。そして、熱心に信仰生活を送る中で、自分が信じる宗教に対する疑問が湧いてくるようになったのではないでしょうか?
このコーナーでは、宗教について疑問や悩みを抱えている方たちに対し、霊的真理に立った広い視野から答えを示していきます。
【質問1】
宗教組織や幹部の姿勢に、疑問や不信感を抱いていますが、教団を離れることには恐ろしさを感じます。「もし、教祖が本当にメシアだったら、教団を離れることで死後、地獄に堕ちてしまうのではないか?」という思いが湧いてくるからです。
(統一教会・現家庭連合会員)
【答え1】
私も統一教会に入信していた時、文鮮明氏をメシアとして信じてきました。そのため、文氏からくる命令は「神からの命令」であり、逆らうことのできない絶対的なものでした。時には法律に反するような行為や、社会からの反発があったとしても、「神からの命令」による絶対的善として従ってきました。
しかし献金への要求は増すばかりで、生計を維持するのも難しいような状況まで追い詰められていました。「きっと神が助けてくれる」という信仰だけで生きてきましたが、私は心の中で、「神様、メシア(文鮮明)に献金を止めさせてください」と祈っていました。その現実を分かっていながら、何もしない組織の幹部の姿勢にも疑問を感じました。
私はしだいに「文氏はメシアではない」と否定しないかぎり、この隷属的状態から逃れる道はないと考えるようになりました。とは言え、信仰を棄てることに対する恐れと、人生の全てを失うことになる不安から、心を決められない時が続きました。
私に決定的な勇気を与えてくれたのは、シルバーバーチの言葉でした。
「いかなる人物であろうと、一人の人間に服従してはいけません。いかなる書物であろうと、いかなる教会であろうと、それを盲信してはいけません。地上界の人間であれ霊界の存在であれ、どのような指導者にも盲目的に服従してはいけません。絶対的に忠誠を捧げるべきは「大霊の摂理(法則)」だけです。それだけが誤ることもなければ裏切ることもないからです。」
(『シルバーバーチの教え』より)
私はこの言葉に力をもらい、教団に脱会届を出しました。その理由として「教祖に対する信仰を失ったため」と書きました。それ以来、心は解放され、体も健康になりました。今はスピリチュアリズムを新しい人生の指針として歩んでいます。霊的真理を学び、それを実践すればするほど、霊的な喜びが増していくようになりました。
スピリチュアリズム普及会が公表しているインフォメーション46号に、「霊的観点から見た統一教会の本質と実態」があります。そこに文鮮明氏の死後の様子が書かれていますので、一部を紹介します。これを読めば、地獄に堕ちたのは教祖自身であったことが分かります。
「文鮮明の死後の様子だが、霊の証言にもあったように、本人の汚れた魂に見合った幽界の奥底へと沈んでいった。救済霊といえども簡単に手出しはできない。要は救済の手を差し伸べられない漆黒の暗闇へと直行したのである。」
(インフォメーション46号より)